蝦夷リス

近道への遠回り・数十年前作家になることを考え、特殊な語れる体験がなければと思い日本を後にしました。文壇のなかでのコネなどなかったからです。二十代までは必ずこの癒着がものをいうと信じてきてました。

ロリータ好みの日本人?

ロリータ好みの日本人? 


一昨日6時間の仕事があった。不安症なので決められた場所には1時間前には着てい


た。久しぶりの仕事ということ意外ではそれほど苦にはならない楽しささえ感じら


れた仕事だった。
 女子高生の多いクラスの修学旅行みたいなものだった。世にロリータ趣向とかい


う言葉があり、この傾向がドイツのテレビでもドキュメントとして放映され、ナボ


コフのロリータの映画もちょっと紹介されていたが、特別に日本人の学者と称する


ものが登場し、「ロリータと言うのは特にわれわれ日本人の男にとってはとても特


殊なもので、その魅力にわれわれは完全に囚われていてどうしょうもない現象です


」とか発言していて、なんとか48という少女のグループが踊って歌っている姿が


モニターにあらわれた。
 わたしは、なんか嫌な感想をもった。そういう趣向をもっている変態は日本の男


性に多くいるはずはないと思うからだし、実際に眼前に動きはしゃいでいる高校生


たちをみても、わたしには幼さと成年の中間の、やはり子供に近い存在でしかない


からであった。


 ただし、ロリータが中年の親父を誘惑するとか、そんなことは本当にあるのかと


思うような小さな出来事がわたしにもあった。
 最初の博物館訪問のときに、比較的背の高いわたしより半分頭の低いぐらいの、


あとでみるとプロポーションも全体的に良い女の子がわたしに質問をしてきたので


あったが、いつのまにかわたしの右の上腕に彼女の乳房が押し付けられていた。彼


女はそんなことにも気がつかない感じでまだ質問を右手に持った何かをみながら私


にしていたが、やはりその彼女の左胸の乳房は私に押し付けられたままだった。
 彼女がわたしから用は済んだという感じで離れたアトで、彼女の顔をみていなか


ったことに気がついた。うつぶせがちであったので、左顔の一重の眼差しぐらいし


か記憶には残らなかったのだが、すぐあとで、私の腕を通して思わぬフェミニンな


乳房の柔らかな弾力のもとはと彼女の上半身に原因追及という研究心から視線を投


げていた。確かに普通の女子高校生よりもバスとは発達していた。体はスマートで


あるのに胸はこちらのドイツ人の女の子のように出ていた。これもハンバーグなど


の肉食のお陰なのかなとも思えたが、その自分にある女性の特徴を使ってよって見


た。自分の与えられる反応と言うのを私に試してみたかったのか?ということはあ


りうるような気がした。そしてあとで今の出来事はなんだったのかと考えてしまっ


た。ちょっとわたしも自分の体の性感帯が熱くなるのを覚えてしまったからだった



 以前、明らかに私への好意から胸を押し付けてきた黒人女性の同僚がホテル時代


にいた。そしてわたしが空港で迅速に立ち回ってなんとかチェックインを済ませる


ことができたときに、小柄で気の強い、それでも綺麗な顔の添乗員がお礼になのか


、あるいはそのときのわたしに感謝の気持ちでももったのだろう、その意思表示に


胸を押し付けてくれたことがあった。あれは明らかに偶然ではなく、フェミニンな


性的な武器を使っての気持ちの吐露に間違いはなかった。
 だが、この女子高校生は違うだろうと私は思った。他に女子がいて、急にライバ


ル意欲を燃やして獲物に唾をいち早くつけるという意味で私にそんなことをしたと


は私は思わないし、また思い込まない。わたしにはそんな趣味も関心もない。
 でも、あんなことを偶然でも彼女はしてはいけなかったとわたしは思う。人によ


っては大いに勘違いされるに違いないと思うから。
 女の子には自分のほうに男性の気を惹きたいという欲求があると私は思っている


。それはこれまで見た経験からだが。でも、これは偶然だし、だいたい乳首と違っ


て乳房の感覚は鈍いのではないのかと思う。妻の存命中にそういうことを聞いてお


けば良かったと今思うが。今は誰にもそんなこと聞けない。聞いたらそれこそ変態


だと思われてしまうだろう。