蝦夷リス

近道への遠回り・数十年前作家になることを考え、特殊な語れる体験がなければと思い日本を後にしました。文壇のなかでのコネなどなかったからです。二十代までは必ずこの癒着がものをいうと信じてきてました。

お前の寿命は今年、遅くとも来年中で終了だ。


そんなことを神が私に言っているようだ。


 血管を広げる手術を三度もしてステントが三つも入っている。そして意識を失ってそのまま死んでしまわないように心臓のペースメーカーの手術も行われた。五月から七月まで入院していたのが今年のわたしにとっての大きな出来事だった。
 退院して4ヶ月も経つのに、散歩は相変わらずゆっくりとしかできない。足腰の筋肉が消滅していることが大きく関係しているのだろう。


 そしてすでに10日間以上もの期間、ベットに横になると呼吸が苦しくなってきた。仰向けに寝ることは不可能なことはもちろん、横臥して寝入ろうとしても呼吸困難を感じる。
 すでに5,6日前には足が浮腫んでしまい靴が履けなくなったという経験もしたし、靴下のゴムあとも足首に深く残り始めた。
 私の人生は終わりなのか?そんなことをちょっと思った。
 私としてはまだまだ遣り残していることがたくさんあって、死ぬなんて言う事は想像もできないことだし、そんなことは自分に許されないことだ。
 だが、神、あるいは死神はわたしに関しては違う予定を組んでいるらしく、意外とマジかに死の気配を今は感じるようになってきてしまっている。
 それでも、わたしは死ねない。重ねて言いますがやり遂げなければならないことがまだまだのこっているから。私には私の予定がある。