蝦夷リス

近道への遠回り・数十年前作家になることを考え、特殊な語れる体験がなければと思い日本を後にしました。文壇のなかでのコネなどなかったからです。二十代までは必ずこの癒着がものをいうと信じてきてました。

冬至 Vol.2

蝦夷栗鼠日記 冬至


 牛肉のロール巻き一個の温めるだけの食事をし、やはり物足りなくて、大豆かなと期待して白豆の800g缶詰をやはり電子レンジで温めて、それを食べた。これは流石に一日一食主義になっているわたしには苦しかった。食べすぎだった。室内を歩き回ったりして少しでもカロリーを消費しよう、胃や小腸から追放したいと思った。
 そして消音にしたりボリュームを最小にしたりして、ネットでハックリベリーフィンを録画していた。再生して自分がいつかみるとは思えないが。


 ベットに横になった。昨日から午前中までMp3を聞いていたので、しかも寝入れなかったので、やはり体は睡眠を欲していたから。
 午後八時ごろに就寝し、二時間後に目が覚めた。
 覚めたときに、頭のなかにグルグル旋回していた映像があった。
 それは私の人生ではメインににはならない、脇道であり、それほどの意味ももたないある少女のことだった。
 彼女のことが最初から分かれたあとの手紙まで、つまりわたしが返事もせずに見殺しにしてしまったところまで、この人生の終わり近くになってから思い出されるのだった。作品に昇華できるようなストーリーにもならないと思う。でも、書いてみようかと思った。