蝦夷リス

近道への遠回り・数十年前作家になることを考え、特殊な語れる体験がなければと思い日本を後にしました。文壇のなかでのコネなどなかったからです。二十代までは必ずこの癒着がものをいうと信じてきてました。

独り言:親から産まれ、より纏まったクローン短編

 『17時…』という短編を書いている途中で、親から子供が生まれるような感じで『牡蠣…』というタイトルと短編がクローン化して頭に浮かんできた。つまりいまはまだ初稿さえも完成していないので、粗筋は頭のなかに浮遊してとにかくそれを文章化しなければならないのであるが、そして書いているうちにこの内容はむしろ親にあたる短編のほうではなく、より子短編の『牡蠣…』のほうが相応しい、ぴったりくるというふうに徐々に頭のなかで見方が変わってきた。


 こんなことって、執筆していらっしゃる他の方にももちろんご経験のあることなのでしょう。わたしとしてはちょっと珍しいケースです。
 いまは親小説のほうの意味が薄れてきてしまうような、そんな恐れを感じ、呆然ぎみの状態です。