蝦夷リス

近道への遠回り・数十年前作家になることを考え、特殊な語れる体験がなければと思い日本を後にしました。文壇のなかでのコネなどなかったからです。二十代までは必ずこの癒着がものをいうと信じてきてました。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

[灼熱の魂]を視聴したあとで、この天才の伝記風に始まった映画を見た。
何かを作り出そうとする者にとっては、この彼のジレンマや焦りは深く感情移入できるところだとおもう。
ところが途中から徐々にもうひとつのテーマがもっこりと頭を擡げてきて、しかし、最後で天才的な英雄であるのに、こんな遅れたモラル、意味のない過去の形骸的な捉え方のためにホルモン療法なども受けるしかなく、いかにそういう形骸化した過去の誤ったモラルが天才を生物的に破壊してしまうか、それが如実に表され、そのへんも上手い構成だとおもった。