蝦夷リス

近道への遠回り・数十年前作家になることを考え、特殊な語れる体験がなければと思い日本を後にしました。文壇のなかでのコネなどなかったからです。二十代までは必ずこの癒着がものをいうと信じてきてました。

9時5時 角田光代さんの執筆時間 

角田光代さんの作品は八日目の蝉しか読んだことがありません。内容には触れませんが、ずっとあとになってYTで放送されたラジオのインタビューがあり、そこで、彼女がこの九時五時主義を唱えていて、実行されているということをしりました。


みんな苦労をしているんだ、という発見ができただけでもとても勇気付けられたものです。
ホテルに自分を缶詰状態にしている作家もいるし、メナッセという女流作家のように、わざわざ図書館に行ってノートパソコンを叩いている作家もいる。彼女はしかも、書くという衝動に突き動かされて一挙に書くということはまずなく、定期的にトーマス・マンのように時間を決めて創作に向かうやり方が、つまり一見ビジネスマンのような執筆態度がベストであり、そういうものであるとインタヴューで話しています。


書くものが決まって安心してしまい、創作の環境から離れてしまうような私の態度は最悪であり、誰かにアマチュアとしても失格であり、「やめろ!」といわれたとしても当然の罵りとして受けるべきかと思う。